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オフィスチェアのヘッドレストは必要?判断の基準と目安

売り場では、同じ形のオフィスチェアがヘッドレスト付きと無しで並んでいます。

ヘッドレストは頭をのせる枕ではなく、背もたれを倒して後傾したときに、首から後頭部にかかる重さを受ける部品です。

前傾で画面に向かっている間は、ほとんど触れません。

やっかいなのは、高さや幅に共通の規格がないこと。

取り付け方も固定・高さ調整・角度調整・後付けの4通りに分かれ、同じ「ハイバック」表記の製品同士でも、上端が来る位置は揃いません。

毎日8時間座る人と、週に数回もたれて休む人では、選ぶ型も変わります。

本ページでは、ヘッドレストが支えている場所・4つの型の違い・座面から肩までを測って決める手順・後付け品が付かない理由まで、まとめて紹介します。

オフィスチェアのヘッドレストが支えているのは、頭ではなく後傾したときの首

ヘッドレストが仕事を始めるのは、背もたれを後ろへ倒した瞬間からです。

上体が立っているあいだ、頭は背骨のほぼ真上にあるので、後ろから支える面は要りません。

ロッキング(背もたれが後ろへ傾く機構)で少し倒すと、頭の重さが後方へ流れ、首の後ろ側がそれを引き止める役に回ります。

この流れた分を受け止める面が、ヘッドレストです。

だから「作業中ずっと頭を預けられる装備」と考えると、期待とずれます。

キーボードを打つ姿勢では背もたれに体重を預けきらないので、ヘッドレストには当たりません。

効いてくるのは、資料を読む、通話する、数分もたれて目を休める、といった後傾の場面。

逆に言えば、その時間がほとんどない使い方なら、優先度は高くありません。

もうひとつ押さえておきたいのが、腰を支える部品との役割の違いです。

ランバーサポート(腰の反りを埋める背もたれ下部の膨らみ)は上体が起きているときに働き、ヘッドレストは倒したときに働く。

支える場所も、効く姿勢も別物です。

前傾作業で腰が痛むという不満に対して、ヘッドレスト付きを選んでも答えにはなりません。

椅子全体をどの順で見ていくかは、自宅で疲れない一脚を選ぶ基準で解説しています。

ご覧ください。

ヘッドレストの型は、固定・高さ調整・角度調整・後付けの4通り

まず取り付け方と可動の有無で分けると、選択肢は次の4つに整理できます。

寸法の規格はないので、名前ではなく「どこが動くか」で読んでください。

構造該当する人
固定式背もたれと一体で、位置が動かない座る人が自分ひとりで、店頭で当たり方を確かめられる人
高さ調整式支柱を上下にスライドさせて任意の位置で止める家族で1脚を共有する人、身長が平均から離れている人
角度調整式枕部分が前後に振れ、首や後頭部への当たり方を変えられる倒す角度を場面ごとに変える人
後付け式背もたれ上部の支柱やフレームに、金具またはベルトで留めるいま使っている椅子に足したい人

高さと角度の両方が動く型もあり、その場合は可動域が広いぶん機構が増えます。

部品が増えれば重くなり、価格帯も上がる。

ここは調整幅と引き換えの代償だと考えてください。

なお、ゲーミングチェアの背もたれ上部に付いているクッションは、ベルトで巻いて留める型が多く、位置を自由に変えられます。

ただしゲーミングチェアはもたれる前提の設計で、前傾作業に合わせて座面の奥行きや傾きを細かく調整する機構はふつう持ちません。

ヘッドレストの有無だけで両者を同列に比べないほうが確実です。

合う高さは、座面から肩までを測ってから決める

順番を間違えないでください。

ヘッドレストの位置は、座面の高さが決まってからでないと判断できません。

座面が上下すれば、体に対する背もたれ上端の位置もそのまま上下するからです。

手順は3段階。

ひとつめは机の天板の高さを測り、肘が直角に近い角度で置ける座面高を出すこと。

ふたつめは、その高さの椅子や台に座って、座面から肩の上端までを巻き尺で測ること。

3つめは、候補製品の仕様表にある背もたれ全高から座面高を引いて、上端が肩よりどれだけ上に来るかを見比べることです。

ヘッドレストは首の後ろから後頭部の下側に当たる位置に来るのが目安なので、肩の高さと同じか、それより下で止まる製品は候補から外せます。

座面に何か敷く予定があるなら、その厚みも足して考えてください。

厚めのクッションを載せると座る位置が上がり、ヘッドレストの当たる場所は相対的に下がります。

厚みごとの座り心地の変化については、厚みと素材の目安で解説しています。

ご覧ください。

逆に座面を上げた結果かかとが床から浮くなら、足元を作るほうが先です。

高さの決め方はフットレストと合わせるときの基準でまとめています。

ご覧ください。

同じハイバック表記でも、オフィスチェアごとに位置がずれる理由

仕様表の数字を横に並べて比べたのに、届いた実物の印象が違う。

原因は、測る起点がメーカーごとに違うことです。

背もたれ全高を床から測っている製品と、座面から測っている製品があり、後者は座面高の可動域によって床からの実寸が変わります。

前者の数字だけで比べると、座面を上げ下げした後の位置は読み取れません。

「ハイバック」「ミドルバック」という呼び分けにも共通の線引きはありません。

肩まで覆う高さをハイバックと呼ぶ製品もあれば、頭の後ろまで届く製品を同じ言葉で売っている製品もある。

適応身長の表記も、あくまでそのメーカーが想定した範囲です。

そこで、次の順で読んでいくと迷いません。

まず座面高の可動域(最低値と最高値)を確認する。

次に背もたれ全高が床基準か座面基準かを探す。

どちらか分からなければ、ヘッドレスト単体の可動域が「上下◯cm」の形で書かれているかを見る。

この3つのうちひとつも確認できない製品は、数字による比較を諦めて、店頭で座って確かめる対象に回すのが早いです。

実店舗で試しやすいブランドの傾向は、種類の違いと選び方の目安で解説しています。

ご覧ください。

ヘッドレストが体に合わないときの症状と、仕様のどこを見れば防げるか

合っていない椅子は、座った直後には分かりません。

数十分もたれてから出てきます。

上端が肩の高さで止まっていると、首の付け根に硬い縁が一点で当たる。

逆に位置が高すぎると、頭を預けようとしてあごが上がり、画面から視線が外れます。

角度が前に出すぎている型では、頭だけが前へ押されて、背中を預けているのに首が縮んだ姿勢になることも。

どれも「もたれて休むために付いている部品」が、休めない原因になっている状態です。

後付け式には、それ以前の問題があります。

背もたれ上部の支柱の太さや間隔、フレームの形は製品ごとに違うため、汎用品と書かれていても留まらないことがある。

メッシュ地の背もたれで、掛ける枠自体がない型もあります。

取り付け方式(クリップ、ベルト、支柱差し込み)と、対応する背もたれの厚みや幅の記載を先に読んでください。

カバーを併用する予定なら、ヘッドレストの分が別売りかどうかも合わせて確認する必要があります。

サイズの合わせ方はカバーの種類とサイズの合わせ方でまとめています。

ご覧ください。

確認場所は、商品ページの写真ではなく仕様表です。

座面高、背もたれ全高、ヘッドレストの可動域、適応身長、取り付け方式。

この5項目が書かれていれば、自分の寸法と突き合わせて判断できます。

なお、首や肩の痛みが続いている場合は、椅子の調整で様子を見るより、医療機関に相談してください。

よくある質問

ヘッドレストがない椅子に後から追加できますか

製品によります。

背もたれ上部に支柱を差し込む穴があらかじめ用意されている型なら、同じメーカーの純正部品で追加できる場合があります。

穴がない椅子では、ベルトやクリップで留める汎用品を使う形になりますが、フレームの形状や厚みが合わないと固定できません。

取扱いは店舗や時期でも変わるので、椅子の型番と、汎用品側の対応条件の記載を照らし合わせてから判断してください。

前傾で作業する時間が長い場合、ヘッドレストは邪魔になりませんか

作業中は体が当たらないので、動作の妨げにはなりにくい。

ただし背もたれが高くなる分、椅子を机の下に深く納めたいときに天板や引き出しと干渉することがあります。

壁際に寄せて使う場合も、後ろに必要な余裕が増えます。

設置スペースを先に測っておくと安心です。

ヘッドレスト付きを選べば肩や首の負担は軽くなりますか

軽くなるかどうかは、当たる位置が体格と合っているか、そして後傾する時間が実際にあるかで変わります。

位置が合わないまま使えば、首の一点に体重が集中しやすくなる。

「付いているから楽になる」という関係ではありません。

座面高との組み合わせで判断してください。

まとめ

ヘッドレストは後傾したときの首を受ける部品で、前傾作業の腰の負担とは別の話です。

選ぶときは、机の高さから座面高を決め、座面から肩までを測ってから、背もたれ全高やヘッドレストの可動域と突き合わせる。

この順で見れば、「ハイバック」という言葉のあいまいさに振り回されずに済みます。

まずは巻き尺で天板の高さと、座ったときの肩までの寸法を測ってみてください。

その2つの数字が手元にあるだけで、仕様表の読み方が変わります。

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