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広角Webカメラの選び方|画角の目安と映る範囲の違い

webカメラの広角は、レンズが捉える範囲を角度で表した数値で、商品ページには「画角78°」「FOV 120°」のように度で書かれます。

この数字は焦点距離のmmではなく角度なので、大きいほど横に広く映る。

ただし、その角度を対角で測っているのか水平で測っているのかは、メーカーによって書き方が違います。

同じ90°でも、対角基準か水平基準かで実際に映る横幅は1割以上変わります。

ここを読み違えると、2人で並んで使うつもりが1人分しか入らなかった、逆に背景の棚まで全部映り込んだ、という結果になりがちです。

本ページでは、画角表記の読み方・段階ごとに映る幅の目安・製品ごとに範囲がずれる理由・仕様のどこを見て決めるかまで、まとめて紹介します。

webカメラの広角とは、レンズが見える範囲を度で表した数値

画角は英語のfield of viewを略してFOVとも書かれます。

測り方は3種類あって、画面の対角線方向を測ったものが対角画角(DFOV)、横方向が水平画角(HFOV)、縦方向が垂直画角(VFOV)。

webカメラの仕様欄でいちばん多いのは対角画角で、単に「画角90°」とだけ書かれている場合も対角を指していることが多い。

理由は単純で、同じレンズなら対角がいちばん大きな数字になるためです。

映像の縦横比が16:9のとき、対角と水平の関係はほぼ決まります。

対角90°なら水平は約82°、対角78°なら水平は約70°、対角120°なら水平は約113°。

縦方向はさらに狭く、対角90°でも垂直は約52°しかありません。

つまり「90°も映るなら余裕がある」と思って買っても、上下は半分程度の角度しか使えない。

カメラを低い位置に置いて顎から上だけが写る、という失敗はここから来ます。

そして「広角」という語そのものに、業界共通の境界線はありません。

標準的なwebカメラの対角画角は65°から78°あたりに集まっており、それより広い90°以上を広角と呼ぶ製品が多い、という程度の慣習です。

だから「広角対応」という言葉だけでは何も分からず、必ず度数を見る必要があります。

画質側の指標とあわせた全体の見方については、画質と画角で映りが決まる基準で解説しています。

ご覧ください。

広角webカメラの画角、段階ごとに映る幅はこう変わる

角度だけを見ても実感がわきません。

カメラから60cm離れた位置に座ったとき、横方向に何cm映るかへ換算すると比較しやすくなります。

60cmは、奥行き60cm前後の机でモニター上部にカメラを置き、背もたれに寄りかからずに座ったときのおおよその距離です。

対角画角の表記水平画角の目安60cm先で横に映る幅向いている使い方
65°前後約58°約67cm1人で顔を大きく映す。背景を入れたくない人
78°前後約70°約85cm1人+手元の身振りまで。標準的なWeb会議
90°前後約82°約104cm机に2人並ぶ。手元の資料も一緒に見せたい
120°前後約113°約181cm複数人で囲む会議室。カメラとの距離が取れない場所

幅の数値は16:9換算の幾何計算による目安で、レンズの歪み補正のかけ方によって実際は前後します。

それでも傾向は読み取れます。

65°と78°の差は20cmほどしかないのに、90°を超えると1mの壁を越え、120°では畳の短辺より広い範囲が入る。

肩幅は成人でおおむね40〜45cm程度ですから、104cm映れば2人が並んでも収まる計算になります。

逆に言えば、1人で使うのに120°を選ぶと、自分の左右に70cmずつ余白ができる。

その余白に何が置いてあるかを考えると、広ければ良いという話ではないと分かるはずです。

必要な画角は、カメラまでの距離と映したい人数から決まる

好みで決める話ではなく、順番に測れば一意に絞れます。

手順は3つ。

1. カメラを置く位置から自分の顔までの距離を測る

メジャーで実測してください。

ノートPCの内蔵カメラ位置なら50〜60cm、外付けでモニター上に載せるなら60〜80cmが一般的な範囲です。

狭い机で画面が近いほど、この数字は小さくなる。

距離が短いほど同じ画角でも映る幅は狭くなるので、ここが出発点になります。

2. 映したい横幅を決める

1人で顔と上半身だけなら60〜70cm、身振りや手元の書類まで入れたいなら80〜90cm、2人が並ぶなら110cm以上。

この幅を、手順1で測った距離の位置で確保できるかを考えます。

3. 表で照合し、迷ったら狭いほうを選ぶ

距離50cmで幅70cmが必要なら水平約70°、つまり対角78°前後が下限。

距離80cmまで取れるなら対角65°でも約77cm入るので足ります。

両方の条件を満たす製品が複数あるなら、狭いほうを選んだほうが顔は大きく映り、背景の映り込みも減ります。

距離が足りずに画角を上げるしかない場合は、カメラの設置位置そのものを見直すほうが先。

取り付け方法で距離と高さを変えられる余地については、高さと固定方法を選ぶときの目安で解説しています。

ご覧ください。

同じ広角表記でも、製品ごとに映る範囲がずれる理由

仕様の数字を信じて買ったのに想像と違う、という食い違いには、いくつか決まった原因があります。

  • 対角か水平かが書かれていない。 前述のとおり、同じ数字でも対角基準なら実際の横幅は1割以上狭くなります。
  • 解像度によって画角が変わる。 センサーの一部だけを使って出力する設計だと、1080pのときと720pのときで映る範囲が違う製品があります。仕様欄の画角が最大解像度時の値かどうかを確認したいところ。
  • 歪み補正で周辺を切っている。 広角レンズは画面の端が外側へ膨らむ樽型の歪みが出ます。これをソフトで補正する際、周辺部分を捨てるため実効の画角は仕様値より狭くなる場合があります。
  • 画角切替機能の中身がデジタル処理。 90°/78°/65°と切り替えられる製品では、いちばん広い設定が光学的な素の画角で、狭い設定は中央を切り出して拡大している作りが多い。狭くすると解像感が落ちることがあります。

では、どう判断するか。

仕様に「対角」と明記されていればその数字をそのまま表で照合する。

基準が書かれていなければ対角と仮定して狭めに見積もる。

これで実際より広く映ることはあっても、狭すぎて顔が切れる失敗は避けられます。

メーカーが載せているサンプル画像で、被写体の左右にどれだけ余白があるかを見るのも有効な確認方法です。

用途別にどの画角帯の製品が集まっているかは、用途から見るタイプ別の比較で解説しています。

ご覧ください。

広角が合っていないと何が起きるか、仕様はどこを見るか

広すぎる場合。

まず背景が入ります。

自宅の机なら、後ろの本棚や洗濯物、部屋の入口までフレームに収まる。

次に顔が小さくなる。

相手の画面では自分のウィンドウが数cm四方しかない場面もあり、そこで全身に近い構図になれば表情はほぼ伝わりません。

加えて画面の端に座ると顔の輪郭が横に伸びて写る。

窓を含む広い範囲が入ることで、明るさの自動調整が背景側に合い、顔が暗く沈むことも起こります。

狭すぎる場合。

姿勢を少し変えただけで頭が切れます。

手元の書類を見せようとしても入らない。

2人で映ろうとすれば、どちらかが体を斜めにして寄る必要が出てきます。

確認場所は決まっています。

パッケージなら「画角」「視野角」「FOV」の欄。

通販の商品ページなら、写真の下にある仕様表の中に「視野角(対角)」として載っていることが多い。

メーカー公式サイトの製品仕様ページのほうが、対角か水平かの明記や解像度ごとの値まで書かれている場合があります。

仕様表に画角の記載がない製品は、映る範囲を事前に判断できないと考えたほうがいい。

画角を上げずに範囲を稼ぐ方法として、カメラを後ろへ下げる手もあります。

天板やモニターに固定して位置を動かす場合の条件は、取り付け条件と可動域の目安で解説しています。

ご覧ください。

よくある質問

広角のwebカメラは何度から広角と呼ぶのですか

統一された定義はありません。

標準的な製品が対角65〜78°に集まっているため、それを超える90°以上を広角と表記する製品が多い、というのが実情です。

100°を超えると超広角と書かれることもある。

呼び方より度数と基準を見て判断してください。

広角にしたら顔が小さくなりました。狭くできますか

画角切替に対応した製品なら、専用ソフトやビデオ会議アプリの設定から狭められます。

ただし多くはデジタル処理で中央を切り出す方式のため、狭くするほど解像感が落ちる。

もう一つの手はカメラを顔に近づけることで、距離が半分になれば映る幅もほぼ半分になります。

4Kの広角カメラなら、切り出しても画質は落ちませんか

元の画素数が多いぶん、切り出したあとに残る情報は多くなります。

ただし配信される映像はアプリ側で圧縮されるため、4Kのまま相手に届くわけではありません。

回線と用途から4Kが必要かどうかの判断は、回線と用途から考える4Kの目安で解説しています。

ご覧ください。

広角なら2人で1台を使えますか

対角90°前後あれば、カメラから60cm離れて並べば映像には収まります。

ただし映ることと聞き取れることは別の問題で、2人ぶんの声を1つのマイクで拾うと、遠い側の声が小さくなりがちです。

声の拾い方については、音の拾い方と使うときの注意点で解説しています。

ご覧ください。

まとめ

webカメラの広角は角度の話で、対角か水平かという基準の違いだけで実際に映る幅は1割以上変わります。

だから数字を並べて比べる前に、カメラを置く位置から顔までの距離を測り、映したい横幅を先に決めておくこと。

距離60cmなら対角78°で約85cm、対角90°で約104cmという目安を持っていれば、仕様表の数字が自分にとって足りるのかどうかを自分で判断できます。

まずはメジャーで机の上の距離を1回測ってみてください。

そのうえで候補の仕様表を開き、画角の基準が明記されているかを確かめる。

この2つを済ませてから選べば、届いてから「広すぎた」と悩む余地はかなり小さくなります。

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