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オフィスチェア用座布団の選び方|滑りにくさと厚みの目安

オフィスチェアに座布団を敷くとき、いちばん効くのは厚みの数字です。

座面クッションの厚みは製品ページでmm単位かcm単位で書かれていて、薄いものは20mm前後、低反発ウレタンを厚く使ったものは80mmを超えることもあります。

この差はそのまま座面の高さに乗るので、机の天板との隙間が数センチ縮みます。

つまり「座り心地を足す」買い物であると同時に、「机との高さ関係を変える」買い物でもあるわけです。

本ページでは、厚みと素材の表記の読み方・机の高さから逆算する選び方・敷いたあとに出やすい不具合まで、順に紹介します。

オフィスチェア用の座布団が示しているのは、厚み・素材・座面サイズの3つ

市販の座面クッションの商品ページで数値として出てくるのは、たいていこの3項目です。

厚み(mm または cm)、中材の素材名、そして幅×奥行きの外寸。

この3つが読めれば、あとは自分の椅子と机に当てはめるだけになります。

厚みは、荷重をかけていない状態の数値です。

人が座れば沈むので、体重60kgの人と90kgの人では実際の座面上昇量が変わります。

カタログの厚みは上限値だと考えたほうが実態に近い。

素材名は「低反発ウレタン」「高反発ウレタン」「ゲル」「ジェル+ウレタンの二層」などと書かれ、沈み方と戻り方がここで決まります。

外寸は、椅子の座面より小さければ前後にずれやすく、大きければ角が垂れて座り位置が定まりにくくなる。

注意したいのは、この3つが独立していないこと。

厚い低反発は沈み込みが深いので、表記40mmでも実効の底上げは20mm程度にとどまることがあります。

逆に薄い高反発は、表記が小さくても数字どおりに座面が上がる感覚に近い。

表記の数字をそのまま「座面が何cm高くなるか」と読み替えると、ここでずれます。

素材の表記別に、沈み方と向いている人が変わる

素材名は雰囲気で選ばれがちですが、体感の差はかなり明確です。

表にまとめます。

表記沈み方の特徴該当する人
低反発ウレタン体の形に沿ってゆっくり沈み、戻りが遅い。荷重が広い面積に分散する座面が硬く感じる椅子を使っていて、あまり座り位置を動かさない人
高反発ウレタン沈み込みが浅く、押し返しが強い。厚みが表記に近いまま残る座り直しや前後の移動が多い人。低反発で腰が沈んで立ちにくいと感じた人
ゲル・ジェル系点で当たる部分を面に逃がす。単体では薄く、ウレタンとの二層が多い座骨の当たりが局所的に痛む人。夏場に熱がこもりやすい人
ビーズ・パイプ粒が動いて形が変わる。通気は取りやすいが姿勢は安定しにくい短時間の使用が主で、通気を優先したい人
ハニカム構造の樹脂格子が変形して荷重を受ける。空洞が多く通気に振った作りメッシュ椅子の通気性を殺したくない人

低反発と高反発は、名前が対になっているだけで優劣ではありません。

長時間ほとんど動かずに座るなら低反発の分散が効きますが、椅子から立つ回数が多い人は高反発のほうが動作の邪魔になりにくい。

どちらが合うかは体格と作業スタイルで割れるので、素材名だけで決めないほうが安全です。

なお、これらは座り心地の話であって、痛みが治るという意味ではありません。

腰や尾骨の痛みが続く場合は医療機関に相談してください。

座布団の厚みは、机の天板の高さから逆算して決める

手順は決まっています。

まず、床から天板の上面までを実測してください。

日本の一般的な事務机は床から天板上面までが700mm前後、家庭用のダイニングテーブルだと720mm前後のものが多い。

次に、いま座っている椅子の座面高を測ります。

座面高の調整幅は製品によりますが、家庭向けのオフィスチェアなら400〜500mm程度の範囲を持つものが一般的です。

目安になるのは、天板の下面と太ももの間に手のひらが入るかどうか、そして肘が90度前後で天板に乗るかどうかの2点。

この状態から座布団を入れると、座面が上がって天板との隙間が減ります。

厚み40mmのクッションを入れて、肘が持ち上がって肩がすくむなら、椅子側を同じぶん下げる必要があります。

ここで問題になるのが、椅子の最低座面高です。

すでにいちばん下まで下げている人は、座布団を入れた時点で足が浮きます。

だから順序としては、①天板高を測る →②椅子の座面高の下限を確認する →③下限まで下げてまだ余裕があるなら、その余裕の範囲内で厚みを選ぶ、という流れになります。

下限まで下げても足がしっかり床に着いていない状態なら、座布団ではなくフットレストか、椅子そのものの見直しに向かうべき局面。

座面高と机の関係をどう合わせるかは、自宅で疲れない一脚を選ぶ基準で解説しています。

ご覧ください。

同じ「厚さ4cm」でも製品ごとに座り心地がずれる理由

厚みの測り方に統一規格がないためです。

カバーを含めた状態で測った数値か、中材だけの数値か。

中央のいちばん厚い部分か、前縁の薄くなった部分か。

座面クッションは前が薄く後ろが厚い傾斜形状のものが多く、どこを測るかで10mm以上変わることがあります。

密度も表記に出てこないことが多い項目です。

ウレタンは同じ厚みでも密度が低ければ早く沈み、高ければ形を保ちます。

密度がkg/m³で明記されている製品はそう多くありませんが、書いてあれば比較材料として使えます。

書いていない場合に手がかりになるのは、レビューでの「思ったより沈む」「すぐへたった」という指摘の傾向。

特定の製品を保証するものではありませんが、複数のレビューで同じ方向の指摘が並ぶ商品は、密度が低めである可能性を頭に置いて見たほうがいい。

座面サイズの表記も基準がばらつきます。

角が丸い形状のものは、幅の最大値と実際に座れる平坦部の幅が別物。

椅子の座面が幅450mm前後なら、クッションは400〜450mm程度が収まりやすい範囲ですが、これも椅子の座面形状しだいです。

数値だけで判断するのではなく、椅子の座面を実測してから照らし合わせてください。

合わないオフィスチェア用座布団を敷くと出てくる症状

いちばん多いのが、座面が高くなって足の裏が床から浮くこと。

足で体重を支えられなくなるので、荷重が座骨と太ももの裏に集まります。

同時に太ももの裏が座面の前縁に押されて、圧迫感が出ます。

この状態は数十分では気づかず、2〜3時間たってから脚の重さとして出てくるので、原因が座布団だと結びつきにくい。

次に多いのが、クッションが前へずれていく症状です。

裏面に滑り止めのない製品を、メッシュや布張りの座面に乗せると、座り直すたびに数ミリずつ前へ動きます。

気づいたら座面の前半分にしか乗っておらず、腰が後ろに落ちた姿勢になっている。

滑り止め加工やゴムバンドの有無は、商品ページの仕様欄に書かれていることが多い項目です。

肘掛けとの干渉も起こります。

座面が40mm上がれば、固定式の肘掛けとの相対位置も40mm変わる。

高さ調整のない肘掛けだと、腕が上から押される形になって肩が上がります。

それから通気の問題。

メッシュ座面の椅子は座面下から空気が抜ける設計なので、そこにウレタンの板を置けば通気の経路が塞がれます。

夏場に蒸れを感じるなら、ハニカム構造か、通気孔のあるタイプを選ぶ理由になる。

いずれの症状も、実際に座って数時間過ごさないと出てきません。

だから店頭で椅子を選ぶときと同じで、座った瞬間の感触だけで判断しないほうがいい。

椅子本体を選ぶ場面での確認の進め方は、試座で失敗しない確認手順で解説しています。

ご覧ください。

座布団の厚み・素材・サイズはどこに書かれているか

通販の商品ページなら、下部の「商品仕様」「商品情報」の表組みが第一の確認先です。

ここに「サイズ:幅◯cm×奥行◯cm×厚さ◯cm」「素材:ウレタンフォーム、カバー:ポリエステル」という形で並んでいることが多い。

厚さの記載が見つからない場合は、商品画像のなかに寸法図が入っていることがあるので、画像を最後まで送って確認してください。

実店舗では、製品に付いた下げ札か、パッケージ裏面の表示欄。

ニトリなどの家具店では店頭サンプルに座れることもあり、その場合は自分の椅子と同じくらいの座面高のスツールに置いて試すのが近い。

ただし店頭の机の高さは自宅と違うので、肘の高さの判断まではできません。

店で分かるのは沈み方と硬さ、家に持ち帰ってから分かるのが机との高さ関係、という切り分けになります。

店頭で椅子とクッションをまとめて見られる売り場については、ニトリの椅子の種類の違いと選び方で解説しています。

ご覧ください。

洗えるかどうかは、カバー側の洗濯表示で確認します。

カバーが取り外せてもウレタン本体は水に弱く、丸洗いすると乾かないまま形が崩れることがある。

カバーだけ外せる仕様か、本体ごと洗える仕様かで手入れの手間が変わるので、毎日使うなら見ておきたい項目です。

よくある質問

ふつうの座布団をオフィスチェアに使ってもいいですか

使えますが、和室用の座布団は厚みが50〜60mm程度あるものが多く、裏面に滑り止めもありません。

座面が想定以上に上がり、座り直すたびにずれます。

キャスター付きの椅子で使うと、体重移動のたびに位置が動いて姿勢が定まりにくい。

オフィスチェア用として売られているものは、傾斜形状や滑り止め、座骨部分の逃げといった設計が入っている点が違います。

厚いほうが腰は楽になりますか

厚みと楽さは比例しません。

厚くすれば沈み込みが深くなり、骨盤が後ろに傾いて背もたれから離れることもある。

座面が高くなって足が浮けば、かえって負担が偏ります。

目安としては、まず20〜30mm程度の薄いものから試して、足の裏が床に着いた状態を保てるかを確認する。

それで物足りなければ厚みを上げる、という順序が無理がありません。

腰の痛みが続く場合は医療機関に相談してください。

メッシュ座面の椅子に敷いても意味はありますか

座面のフレーム縁が当たって痛い、メッシュが伸びて中央が沈むといった症状には効きます。

ただしメッシュの通気性は損なわれるので、ハニカム構造の樹脂や通気孔のあるタイプを選ぶほうが方向としては合う。

逆に、メッシュのハリが十分に残っている椅子に厚いウレタンを乗せると、メッシュの利点を消したうえに座面が上がるという結果になります。

まとめ

座布団選びで最初に決めるのは色や素材ではなく、厚みが自分の机と椅子の関係のなかに収まるかどうかです。

天板高を測り、椅子の座面高を下限まで下げてどれだけ余裕があるかを確かめれば、選べる厚みの範囲が数字で出てきます。

素材はそのあと、座り直しの多さと通気の要不要で絞る。

表記の厚みは測り方が統一されていないので、数値は目安として読み、沈み込みぶんを差し引いて考えてください。

まずはメジャーを一本用意して、天板の高さと椅子の座面高、それに座面の幅と奥行きを測るところから始めてみてください。

この4つの数字が手元にあれば、商品ページの仕様欄だけで合うかどうかの見当が付きます。

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