昇降デスクの脚のみを買う条件|天板との合わせ方の目安
昇降デスクの脚のみは、天板が付いていない脚フレーム単体の商品です。
仕様表に並ぶ数字は多くありません。
昇降範囲(mm)、対応する天板のサイズ、耐荷重、そして固定できる天板の厚み。
この4つがほぼすべてです。
ややこしいのは、昇降範囲の起点がメーカーで揃っていないこと。
天板の上面までの高さで書いてある製品と、天板を載せる前のフレーム上端までの高さで書いてある製品があり、後者に厚み25mmの板を載せれば実際の高さは25mm上がります。
最低高さがぎりぎりの脚を選ぶと、座ったときに足が床から浮きます。
本ページでは、仕様表の数値の読み方・天板の寸法から脚を逆算する手順・表記がメーカーでずれる理由まで、まとめて紹介します。
昇降デスクの脚のみは、天板を別に用意する前提で売られるフレーム
届く箱に入っているのは、モーターを内蔵した支柱2本、左右をつなぐ梁(ビーム)、床に接するフット、上下ボタンのコントローラー、電源のACアダプタ、そして天板を留めるネジ。
天板は入っていません。
組み立ての最後に、自分で用意した板をフレームの上から下向きにネジ留めして1台になります。
天板付きの完成品ではなく脚だけを選ぶ理由は、天板の自由度です。
完成品は幅120cm前後のメラミン化粧板が主流で、それより広い天板や、突板・集成材・リノリウム貼りといった素材を選びたい場合は脚のみを買うことになります。
いま使っている机の天板が気に入っているなら、それを載せ替える手も取れます。
仕様の単位はmm表記が主流ですが、商品ページの説明文だけcmで書かれていることもあります。
候補を2つ3つ並べて比べるときは、単位を片方に揃えて書き出してから比較してください。
620と62を並べても判断できません。
天板の素材ごとの厚みや重さの違いについては、素材とサイズを決めるときの基準で解説しています。
ご覧ください。
仕様表で最初に見るのは、昇降範囲・対応天板サイズ・耐荷重
脚フレームの商品ページには十数個の数値が並びますが、注文の可否を左右するのは次の項目です。
| 表記 | 何を表すか | とくに確認したい人 |
|---|---|---|
| 昇降範囲 | いちばん低い状態から高い状態までの高さの可動域。起点が天板上面か、フレーム上端かは製品ごとに違う | 身長が低め・高めの人、既存の椅子に合わせたい人 |
| 対応天板サイズ | 安定して固定できる天板の幅と奥行きの範囲。下限を割ると脚が天板からはみ出す | 天板を自分で切り出す人、小さい机にしたい人 |
| フレーム幅の伸縮範囲 | 左右の脚の間隔をどこまで広げ、どこまで縮められるか | 幅140cm以上の天板、または幅100cm未満の天板を使う人 |
| 耐荷重 | フレームが支えられる重さ。天板を含む表記と、天板を除いた積載量の表記がある | モニター2枚やデスクトップPCを載せる人 |
| 天板の厚みの目安 | 付属ネジで固定できる板厚。薄すぎればネジが効かず、厚すぎれば届かない | 一枚板や集成材を検討している人 |
これに加えて、支柱の段数とモーターの数が書かれています。
段数は支柱が何段に伸縮するかで、2段より3段のほうが同じ縮小状態から高く伸ばせるため、可動域を広く取りやすい構造です。
モーターは左右の脚に1基ずつ入る2モーター型と、1基で両脚を動かす1モーター型があり、耐荷重や昇降速度の設定は前者のほうが高めに振られる傾向があります。
手動のクランク式やガス圧式との違いも含めた駆動方式の話は、電動と手動で何が変わるかで解説しています。
ご覧ください。
天板の寸法と重さが決まれば、脚のみの候補は自然に絞れる
順番を逆にしないことが大事です。
脚を先に決めてから天板を探すと、対応サイズの枠に合う板が見つからずに詰みます。
天板から決めてください。
最初に幅と奥行きを確定します。
部屋に置ける寸法を測り、その数字が候補の脚の対応天板サイズに収まるかを見る。
次に、その板の厚みをメジャーで測ります。
市販の天板は20mm前後から30mm程度が多く、脚側の指定と重なっているかを確認します。
3つめが重さです。
天板そのものの重量に、載せるモニター・PC本体・スピーカーの重さを足し、耐荷重の枠内に入るかを計算します。
集成材やゴム材の天板は幅120cmでも十数kgになるため、この足し算を省くと枠を超えます。
最後が高さです。
いま使っている椅子に座り、肘を90度に曲げた高さを測る。
その数値が、脚の最低高さに天板の厚みを足した値より上にあれば座り作業に使えます。
下回るなら、その脚は自分にとって低くできない脚です。
座り姿勢の合わせ方そのものは椅子側の条件にも左右されるので、自宅で疲れない一脚を選ぶ基準もあわせてご覧ください。
昇降デスクの耐荷重と昇降範囲は、天板を含むかどうかで数字が変わる
同じ「耐荷重80kg」でも、意味が2通りあります。
天板とその上の荷物を合わせた総重量を指す場合と、天板を除いて上に載せられる積載量を指す場合。
前者で天板が15kgなら、実際に載せられるのは65kgぶんです。
数字だけを横に並べて比べると、この差が消えます。
昇降範囲も同じ事情です。
天板上面基準で「700〜1,180mm」と書く製品と、フレーム上端基準で同じ数値を書く製品があり、後者は天板の厚みぶんだけ実際の高さが上がります。
仕様表の注記か、取扱説明書の寸法図を見れば、どちらの基準かはたいてい判別できます。
図に天板の輪郭が点線で描かれていれば天板込み、フレームだけが描かれていれば脚単体の数値です。
判別できない製品が残った場合は、自分の側で物差しを1本に決めてしまうのが確実です。
昇降範囲は「表記+天板の厚み」で高い側に見積もる。
耐荷重は「表記-天板の重さ」で低い側に見積もる。
どちらも安全側に寄せた読み方なので、これで比較すれば脚を跨いだ比較ができます。
買ってから高さが足りないと気づく類の失敗は、買う前に見ておきたい注意点でまとめています。
ご覧ください。
足が浮く・クランプが留まらないは、注文前に仕様表で避けられる
高さと厚みが合わないときに起きること
最低高さが自分に対して高い脚を選ぶと、座ったときにかかとが床から離れます。
太ももの裏が座面の前縁に当たり、同じ姿勢を続けにくくなる。
逆に最高高さが足りないと、立ち作業でキーボードが低くなり、肩が下がった姿勢のまま打つことになります。
どちらも脚を交換しないと直りません。
天板の厚みは2方向に効きます。
指定より薄い板はネジの効きが浅くなり、厚すぎる板には付属ネジが届かない。
さらに、モニターアームを付ける予定なら、クランプの開口が天板の厚みを飲み込めるかも別に見てください。
天板裏をフレームの梁やコントローラーの箱が横切っている位置には、クランプそのものが入りません。
取り付け予定の場所を寸法図で先に確かめておく話です。
仕様表と説明書のどこに書いてあるか
商品ページでは、スペック表の「対応天板サイズ」「天板厚」「積載重量」の3行に集まっています。
ここに注記が付いていないときは、メーカーサイトの取扱説明書PDFに載っている寸法図と天板取り付け図を開いてください。
ネジ穴の位置と本数、推奨する下穴の径、ネジの長さまで記載されているのが普通です。
電源まわりは箱の表示かACアダプタの銘板で確認できます。
昇降のたびに天板が上下するので、電源ケーブルは最も高い位置に上げた状態で長さが足りるかを見る。
ケーブルの逃がし方は上下で絡ませない工夫で解説しています。
あわせて、タップに挿す機器の合計は定格(一般に1,500W)の範囲内で組んでください。
口数と安全機能の見方は、電源タップを選ぶときの基準で解説しています。
ご覧ください。
よくある質問
天板はホームセンターで買った板でも使えますか
脚側が指定する厚みと寸法の範囲に入っていて、木ネジが効く材であれば使えます。
ただしパーティクルボードや薄い化粧合板は、ネジの保持力が無垢材や集成材より落ちます。
反りが心配な材なら、裏に補強を入れるか、幅の広い一枚板を避けるのが無難です。
カット済みの天板を通販で買う場合は、ネジ穴を自分で開ける前提かどうかも見ておきましょう。
手動タイプの脚のみも売っていますか
クランクを回す手回し式や、ガス圧で上下させる方式のフレームも流通しています。
モーターと配線がないぶん構造が単純で、電源の位置に縛られません。
一方で、高さを変えるたびに手を動かす必要があり、こまめに切り替えたい人には向きません。
取扱いは店舗や時期によって変わるので、在庫は販売ページで確認してください。
いま使っている机の天板をそのまま載せ替えられますか
厚みと寸法が条件に合えば載せ替えられます。
注意したいのは、元の脚を留めていたネジ穴が新しいフレームの穴位置とは一致しないこと。
新しく下穴を開ける作業が発生します。
天板が重い場合は、その重量を耐荷重から差し引いてから積載量を考えてください。
移動させる前提で使うなら、動かす前提での注意点もご覧ください。
まとめ
脚のみのフレームで見る数字は、昇降範囲・対応天板サイズ・フレーム幅・耐荷重・天板厚の5つです。
このうち昇降範囲と耐荷重は天板を含むかどうかで意味が変わるため、範囲は厚みを足して高い側に、耐荷重は天板の重さを引いて低い側に読み替えると、メーカーを跨いで比べられます。
まずはメジャーを持って、いま使っている机の高さと天板の厚み、そして肘を90度に曲げたときの高さを測ってみてください。
その3つの数字があれば、候補は一気に絞れます。
