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キーボード付きモバイルモニターの特徴|向く用途と選び方

「キーボード付き モバイルモニター」で検索して出てくるものは、実は3種類あります。

ひとつは折りたたみキーボードとの同梱セット、ひとつはモニター本体のカバーがキーボードを兼ねる一体型、そして残りが「モニターとキーボードを別々に買って組み合わせる」という選び方。

同じキーワードでたどり着くのに、机の上での使い勝手はまるで違います。

とくに一体型は、キーボードの打鍵感とモニターの角度が製品の設計で固定されるため、あとから直せません。

選ぶときにいちばん効くのは、キーボードとモニターの位置関係を自分で決められるかどうか。

ここを見落とすと、画面が近すぎて首を下げ続ける姿勢になります。

本ページでは、セット品と一体型と別買いの違い・タイプ別に向く人と向かない人・買う前に測る寸法まで、まとめて紹介します。

キーボード付きモバイルモニターで最初に効く軸は、画面とキーボードの距離

ノートパソコンを使っていて首や肩が疲れるのは、画面とキーボードが一枚の板につながっているからです。

手を置く位置が決まると、画面の位置も決まる。

目線が下がったまま数時間、という姿勢になります。

キーボード付きのモバイルモニターを検討する人の多くは、この構造から抜け出したいと考えています。

ところが製品によっては、同じ問題をそのまま持ち込むことになる。

モニターとキーボードが1枚のケースで一体化した型は、たしかに持ち運びは楽ですが、画面とキー列の間隔が製品ごとに固定です。

目線を上げたいという目的で買ったのに、ノートパソコンとほぼ同じ角度で使うことになるケースもあります。

逆に、モニターとキーボードが完全に独立していれば、画面をスタンドやアームで上げて、キーボードだけ手前に置ける。

目線の高さと手の位置を別々に決められます。

首の負担が減るかどうかは体格や机の高さで変わるので断定できませんが、少なくとも「合わせようとしても合わせられない」状態は避けられます。

だから最初に決めるのは、キーボードとモニターを別々に動かしたいのか、それとも1つの荷物としてまとめたいのか。

ここで候補が半分に絞れます。

キーボード付きモバイルモニターの3タイプ、構造の違いで何が変わるか

セット同梱型(モニター+折りたたみキーボードの組み合わせ販売)

モバイルモニターに、Bluetooth接続の折りたたみキーボードやトラックパッド付きキーボードが同梱されているもの。

中身は別々の機器なので、置く位置は自由に決められます。

キーボードだけを膝の上に置いて、モニターはスタンドで立てる、といった使い方も可能。

ただし同梱キーボードは薄型・軽量を優先した設計が多く、キーピッチ(キーの中心間の距離)が標準の19mmより狭い製品もあります。

折りたたみ機構がある場合は、中央で分割される位置にどのキーが来るかで打ち心地が変わる。

長文を打つ人は、ここを製品写真で確認しておいたほうがいい。

一体型(カバーがキーボードを兼ねる)

タブレットのキーボードカバーと同じ発想で、モニターを保護するカバーの内側にキーが並んでいる型。

荷物が1つで済み、開けばすぐ使える形になります。

持ち歩く頻度が高い人には合う構造。

代償として、画面の角度とキーボードの位置が構造で決まります。

カバーの折り方で数段階の角度調整ができる製品もありますが、可動範囲はスタンドやアームには及びません。

またキーストローク(キーが沈む深さ)が浅い設計になりがちで、打鍵の感触を重視する人には物足りなく感じられることがあります。

別買いの組み合わせ(モニターとキーボードを個別に選ぶ)

「キーボード付き」という商品カテゴリから外れますが、実務上はこれが最も自由度が高い。

モニターは画面サイズと接続方式で選び、キーボードはキーピッチと配列で選ぶ。

壊れたときも片方だけ買い替えられます。

難点は、持ち歩く荷物が2つに増えることと、接続の確認が2系統になること。

モニター側はUSB-CまたはHDMI、キーボード側はBluetoothまたはUSBレシーバー。

それぞれをパソコンの端子と突き合わせる手間がかかります。

タイプ別に向いている人と、はっきり向かない人

自分がどれに当てはまるかを、下の表で確認してください。

「向かない人」の欄に自分の条件が入っているなら、そのタイプは候補から外したほうが早い。

タイプ構造上の特徴向いている人向かない人
セット同梱型モニターとキーボードは独立。接続はBluetoothやレシーバー買い足しの手間を省きたい人。位置は自由に決めたい人キーピッチ19mm前後の打鍵感を譲れない人
一体型(カバー兼用)画面角度とキー位置が構造で固定。荷物は1つ週に何度も外へ持ち出す人。開いてすぐ使いたい人目線を上げる目的で買う人。長時間の文字入力が主な用途の人
別買いの組み合わせ画面とキーボードを完全に別配置。片方だけ交換できる自宅の机に据え置きで、姿勢を作り込みたい人荷物を1つにまとめたい人。接続の確認を増やしたくない人

迷いやすいのは、自宅の机が主戦場なのに一体型を選んでしまうパターン。

据え置きなら荷物の数はほぼ関係なく、代わりに姿勢の自由度が毎日効いてきます。

用途ごとの向き不向きをもう少し広く見ておきたいなら、画面サイズや解像度も含めた選び分けは用途別のタイプの見分け方で解説しています。

ご覧ください。

キーボード付きを選ぶときに失敗しやすい3つの判断

1つ目は、キーボードの配列を確認しないこと。

海外向け設計の製品には英語配列(US配列)が混ざります。

かな入力を使う人や、記号の位置を手で覚えている人には別物です。

全角と半角の切り替え方も変わるため、慣れるまで打鍵速度が落ちます。

2つ目は、モニターへの給電経路を数え忘れること。

モニターがUSB-Cから電源と映像をまとめて受け取れる型なら、ケーブルは1本で済みます。

HDMI接続の製品は、映像をHDMIで受け、電源をUSBから別に取る構成。

机の上にケーブルが2本走り、持ち運ぶときも1本ぶん荷物が増えます。

3つ目は、USB-C 1本で映ると思い込むこと。

端子の形が同じでも、パソコン側がDisplayPort Alternate Mode(USB-Cで映像を出す仕様)に対応していないと映像は出ません。

手持ちのパソコンの仕様表で、USB-C端子の映像出力対応を確認してから選ぶこと。

ここを外すと、届いても画面がつかない状態になります。

仕様表のどこが省かれているかを見抜く目は、価格を抑えた製品を候補に入れるときに特に必要になります。

何が削られやすいのかは省かれやすい仕様の見方でまとめています。

ご覧ください。

買う前に測る数字は、机の奥行きとキーボードの厚み

モニターとキーボードを前後に並べる使い方をするなら、机の奥行きが足りるかどうかが先に来ます。

測るのは天板の手前から奥までの実寸。

そこへ、スタンドの接地面の奥行き+キーボードの奥行き+手前に手首を置く余裕を足していきます。

奥行き60cmを下回る机だと、14インチ級のモニターをスタンドで立てた時点で余裕がなくなることがある。

キーボードの厚みも見落としやすい数字です。

折りたたみキーボードは畳んだときの厚みが仕様表に載りますが、使うのは開いた状態。

手前側の高さが厚いほど手首が反る角度が大きくなり、長時間の入力では疲れの出方が変わります。

パームレスト(手首を置く台)を併用する前提かどうかで、必要な奥行きも変わってきます。

もうひとつ確認したいのが、モニターの固定方法。

付属スタンドで立てるのか、別のスタンドやアームに載せるのか。

アームに載せるなら、モニター背面にVESA規格のネジ穴(75×75mmや100×100mmといった間隔)があるかを確認してください。

モバイルモニターは薄型ゆえにVESA穴を持たない製品も多く、その場合は挟み込み式のホルダーが必要になります。

角度をどこまで変えられるかで姿勢の作り込み方が決まるので、据え置き前提なら固定方法から逆算するのが早い。

台座式で選ぶときの安定性の目安は角度と接地面の見方で解説しています。

ご覧ください。

アーム側の適合条件については、耐荷重と取り付け可否の確認点でまとめています。

あわせてご覧ください。

キーボード付きモバイルモニターを使い始めてから調整する箇所

買った直後に完成させようとしなくていい。

実際に数日使ってから直す箇所は、だいたい決まっています。

まず画面の高さ。

画面の上端が目線とほぼ同じか、少し下に来る位置が一般的な目安です。

付属スタンドだけで足りなければ、本や台を挟んで高さを稼ぐだけでも変わります。

次にキーボードとの距離。

肘が90度前後で自然に置ける位置まで手前に引くと、肩の力が抜けやすくなります。

Bluetooth接続のキーボードは、電源の入れ直しと再ペアリングの手順を最初に一度試しておくといい。

使い始めて数週間後に接続が不安定になったとき、慌てずに切り分けられます。

乾電池式なら替えの電池、充電式ならケーブルの規格(USB-CかmicroUSBか)を確認しておくこと。

マウスを併用するなら、キーボードの右側にどれだけ余白が残るかも実測しておきたいところ。

手首の動く範囲は思ったより広く、机の端で滑走面が切れると操作が窮屈になります。

マウス側の置き場所の考え方については、素材とサイズで変わる使い心地でまとめています。

ご覧ください。

なお、首や肩、手首の痛みが続く場合は道具の調整で押し切らず、医療機関に相談してください。

よくある質問

キーボード付きモバイルモニターだけでパソコンの代わりになりますか

基本的にはなりません。

モバイルモニターは映像を受け取って表示する機器なので、映像を出す本体(パソコン、スマートフォン、ゲーム機など)が別に必要です。

Androidを内蔵した「スマートモニター」型の製品は例外ですが、その場合は商品説明にOSの記載があります。

仕様表でOSの項目があるかどうかを見てください。

一体型は打ちにくいと聞きますが、実際はどうでしょうか

キーストロークが浅く、キーピッチが標準より狭い設計になりやすい構造です。

短いメールやチャット中心なら気にならないという声もある一方、長文を毎日打つ人には合わないという評価も見られます。

判断材料としては、仕様表のキーピッチの数値と、キー配列の写真を確認するのが現実的なところ。

スマートフォンにつないでキーボードで文字入力できますか

スマートフォン側がUSB-Cからの映像出力に対応していれば、モニターに画面を出せます。

キーボードはBluetoothで別に接続する形。

ただし機種によって映像出力に対応していないものがあり、対応していても表示のされ方(そのまま拡大か、専用のデスクトップ表示か)が変わります。

手持ちの機種名で映像出力の対応を調べてから判断してください。

解像度は4Kを選んだほうがいいですか

キーボードと組み合わせて文字を打つ用途なら、画面サイズとの兼ね合いで考えるのが先です。

13〜15インチ級では4Kにしても文字が小さくなりすぎて、表示倍率を上げて使うことになる場合があります。

サイズと解像度の釣り合いについては、4Kが要る場面と要らない場面で解説しています。

ご覧ください。

立って作業する机でも使えますか

使えますが、モニターとキーボードそれぞれの高さを別に決められる構成のほうが合わせやすい。

立ち姿勢では目線が上がるので、一体型だと画面が低く残ります。

机側の高さを変える選択肢も含めて考えるなら、立ち座りを切り替える机の基準は昇降幅と耐荷重の見方でまとめています。

ご覧ください。

まとめ

「キーボード付き モバイルモニター」という言葉には、セット同梱型、カバー一体型、そして別買いの組み合わせという性質の違う3つが含まれています。

持ち出す頻度が高いなら荷物が1つで済む一体型、自宅の机で姿勢を作り込むなら画面とキーボードを別々に動かせる構成。

この分かれ道を最初に決めれば、あとは接続方式とキーピッチの確認で足りるはずです。

まずは手持ちのパソコンのUSB-C端子が映像出力に対応しているかを仕様表で確かめて、次に机の奥行きを実寸で測ってみてください。

この2つの数字が揃うだけで、選べる製品はかなりはっきり見えてきます。

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