電源タップカバーの選び方|サイズの合わせ方と注意点
ケーブルボックスを買ってきて電源タップを入れようとしたら、蓋が閉まらない。
原因はタップ本体の長さではなく、差してあるプラグの厚みとケーブルの曲がりぐあいであることが多いです。
電源タップのカバーは、商品ページに外寸だけが載っている例も珍しくなく、内寸から逆算しないと数センチ足りません。
もうひとつ見落としやすいのが熱です。
電源タップの定格は合計1,500Wが一般的で、流れた電流のぶんだけケーブルとタップ本体はあたたまります。
四方をふさいだ箱に押し込めば、その熱の抜け道はなくなる。
本ページでは、カバーと呼ばれる製品の呼び分け・素材ごとの向き不向き・内寸の測り方・置き場所別の選び分けまで、まとめて紹介します。
「電源タップのカバー」と呼ばれる製品は、覆う場所で3つに分かれる
検索結果と売り場で同じ言葉に混ざるのは、覆う対象がまったく違う3種類です。
名前が共通なので、ほしかったものと違う形が届くことがあります。
タップ本体をまるごと入れる箱型
木や樹脂の箱に、タップ本体と差したプラグ、余ったケーブルをまとめて収める型。
商品名としては「ケーブルボックス」「タップボックス」「配線収納ボックス」で並ぶことが多く、蓋の付いたもの、片側だけ開いたもの、天面に物を置ける造りのものがあります。
ねらいは、差込口の周りにほこりがたまりにくい状態をつくることと、床や天板の上の見た目をそろえること。
この記事で主に扱うのはこの型です。
使っていない差込口をふさぐキャップ・シャッター
差込口ひとつぶんの樹脂の栓、あるいはタップ側に内蔵された「シャッター」と呼ばれる仕組み。
プラグの刃の間にほこりがたまり、そこに湿気が加わって発熱するトラッキング現象への備えとして使われます。
栓は小さいので、乳幼児やペットがいる部屋では外れたあとの置き場所にも気を配ってください。
壁の埋め込みコンセントを覆うプレート型
こちらはタップではなく、壁側のコンセントに被せるカバー。
差したプラグを上から覆い、抜けとほこりの両方に対応する形です。
「コンセントカバー」で検索するとこれが上位に出るため、タップを隠したい人が間違って買いやすい。
電源タップカバーの素材で変わるのは、熱の抜け方と手入れの手間
箱型の素材は、見た目の好みだけの話ではありません。
通気の取り方と汚れの落としやすさが、素材ごとにはっきり違います。
| 素材の表記 | 造りの特徴 | 向いている人 |
|---|---|---|
| 木製(MDF・合板・天然木) | 重量があり、置いたまま動きにくい。側面に配線用の開口を持つ形が多く、密閉度は製品差が大きい | リビングや机の上など、目に入る場所に置く人 |
| 樹脂(ABS・ポリプロピレンなど) | 軽く、水拭きしやすい。蓋がはまる構造で開閉が楽なものが多い | 掃除のたびに動かす人、床に直置きする人 |
| スチール・アルミ(パンチング加工など) | 穴あきの面を持つ製品があり、通気は取りやすい。天面に物を載せられる強度のものもある | タップの本数が多く、熱のこもりを避けたい人 |
| 布・不織布(スリーブ型・ポーチ型) | ケーブルを束ねて隠す用途が中心。ほこりは防げないが、机の脚まわりに沿わせやすい | 見た目だけを整えたい人、持ち運ぶ機器の付属品をまとめたい人 |
素材のなかでも意識してほしいのは通気です。
密閉に近い箱は、ほこりが入りにくい代わりに空気が動きません。
実際にどれだけ熱くなるかは中に差した機器の消費電力しだいで、スマートフォンの充電だけなら気にする必要は薄く、消費電力の大きい機器をつないでいれば話が変わります。
箱に入れる前提での置き方は、熱をこもらせない収納の工夫で解説しています。
ご覧ください。
カバーのサイズは外寸ではなく内寸で決める。仕様表で見る場所も決まっている
採寸するのはカバーではなく、いま使っているタップのほうです。
メジャーで測るのは次の4か所。
- タップ本体の幅・奥行き・高さ。口数が増えれば本体は長くなるので、3口と6口では十数センチ違うこともある
- 差してあるプラグの厚み。とくにACアダプター一体型のプラグは、本体の高さよりずっとかさばる
- ケーブルが折れずに曲がる余裕。太い電源ケーブルは急に曲げられず、その半径ぶんの空間が必要になる
- 入口から出口までの通し方。開口部が片側だけの箱だと、ケーブルを一方向にそろえないと蓋が閉まらない
この合計と比べるのは、商品ページの「内寸」です。
外寸しか書かれていない場合、板厚のぶんが差し引かれるため、木製なら片側1cm以上、両側で2cm以上小さくなることも考えられます。
数字が内寸か外寸か明記されていない商品は、そこが不明として扱うほうが安全。
仕様表で合わせて確認したいのは、天面の耐荷重(物を載せるなら必須)、開口部の位置と数、材質の表記、蓋が固定式か取り外し式かの4点です。
あわせてタップ本体の側面か裏面に貼られた定格ラベルも見てください。
「AC125V 15A 1500W」のような表示があり、この合計を超える使い方をしない前提でカバーを選ぶことになります。
床か天板の上か机の下か、置き場所で選ぶ形が変わる
同じ内寸でも、置く場所によって必要な条件は別物になります。
床に置く
床は掃除機とモップが当たる場所です。
角が欠けにくい樹脂や、重さで動かない木製が扱いやすい。
ほこりが最も集まる場所でもあるので、蓋のある形を選んだほうが差込口の周りはきれいに保てます。
ただし密閉に近くなるほど空気は動かないので、中に入れるのは消費電力の小さい機器だけにとどめてください。
机の天板の上に置く
天板の上では、面積と高さが直接作業の邪魔になります。
ここで見るのは天面の耐荷重。
プリンターやモニター台の代わりに使うつもりなら、荷重の表記がある製品に限る。
表記がなければ、物は載せない前提で選ぶこと。
机の下に吊る・貼る
天板裏に固定する形は、床の掃除が楽になる代わりに、箱の重さがそのまま留め具にかかります。
中にタップとアダプターを入れれば、想像より重くなる。
留め方そのものの選び分けは、壁と机それぞれで固定するときの注意点で解説しています。
ご覧ください。
内寸表記がずれる理由と、入らなかったときに起きること
表記がそろわない理由は3つあります。
ひとつは外寸と内寸のどちらを主寸法として載せるかがメーカーごとに違うこと。
ふたつめは、蓋の裏側にリブや爪があり、内寸の数字どおりの高さが使えない製品があること。
3つめは「6口タップ対応」のような口数での表記で、タップの長さは同じ口数でも製品ごとに違うため、この書き方は目安にしかならないという点です。
合わなかったときに出る症状は、だいたい決まっています。
蓋が浮いて閉まらない。
押し込んだケーブルが根元で急角度に曲がる。
プラグが半差しのまま箱に押されている。
入りきらなかった機器のために、別のタップをつないでたこ足配線に戻る。
どれも、隠すために買った箱が新しい問題を持ち込んだ状態です。
とくに避けたいのは最後のパターンで、そもそもタップの口数が足りていないなら、カバーではなくタップ側を見直すほうが筋が通ります。
必要な口数と安全機能の見方は、口数と安全機能で決めるときの基準で解説しています。
ご覧ください。
プラグの根元やケーブルに変色や変形が出ているタップをそのまま箱に入れるのも、避けたい使い方です。
交換の判断材料は、交換したほうがよいサインと寿命の目安で解説しています。
よくある質問
カバーに入れると熱がこもりませんか
中でどれだけ発熱するかは、つないだ機器の消費電力で決まります。
スマートフォンやイヤホンの充電が中心なら発熱はごく小さく、暖房器具・電気ケトル・ドライヤーのような消費電力の大きい機器は、そもそも箱に収めた状態で使うものではありません。
開口部のある形を選び、タップの定格(合計1,500Wが一般的)に対して余裕を持たせて使ってください。
スイッチ付きのタップを箱に入れても使えますか
蓋を閉めると押せなくなるので、スイッチを日常的に切り替えている人は、蓋を取り外せる形か、上面が開いた形を選ぶことになります。
そのスイッチが自分にとって必要かどうかから考えたいなら、スイッチの役割と効果の目安で解説しています。
ご覧ください。
100均で買える範囲のものでも足りますか
タップが小型で、載せるものがなく、床の見た目を整えたいだけなら選択肢に入ります。
判断が分かれるのは、天面に物を置く場合と、ACアダプターを何個も入れる場合。
前者は耐荷重の表記があるかどうか、後者は内寸に数センチの余裕があるかどうかで見てください。
なお取扱いは店舗や時期で変わるため、同じ形が常に並んでいるとは限りません。
まとめ
電源タップのカバーは、箱型・差込口のキャップ・壁のプレートで役割がまったく違い、箱型を選ぶなら見るのは外寸ではなく内寸です。
プラグの厚みとケーブルの曲がりぶんを足した実寸で判断し、置き場所が床なのか天板の上なのか机の下なのかで、蓋の形と耐荷重の要否が決まります。
まずは手元のタップにメジャーを当てて、幅と高さ、それにプラグの出っぱりを測ってみてください。
その数字を持って仕様表の内寸を読めば、迷いはかなり減るはずです。
