モバイルモニターケースの選び方|サイズの合わせ方と厚み
モバイルモニター用のケースに書かれた「15.6インチ対応」という数字は、画面の対角の長さを表したもので、ケースの内寸を示すものではありません。
売り場でも通販でも、この表記だけが目立つように書かれています。
ところが同じ15.6インチでも、額縁(ベゼル)の幅や背面に内蔵されたキックスタンドの出っぱりで、本体の外寸は機種ごとに変わります。
数字だけを合わせて選ぶと、ファスナーが最後まで閉まらない、あるいは中で本体が泳いで角がぶつかる、といったことが起きます。
本ページでは、インチ表記が実際に何を指しているのか・タイプ別に守れる範囲の違い・手持ちの機種から寸法で絞る手順・素材ごとの性格まで、まとめて紹介します。
モバイルモニターのケースの「15.6インチ対応」は、画面の対角しか表していない
インチは画面の対角の長さの単位で、1インチは約25.4mm。
15.6インチなら対角がおよそ396mmという意味になります。
ここで注意したいのは、対角の数値からは幅と高さが一意に決まらないことです。
画面の縦横比が16:9か16:10かで、同じ対角でも高さが数mm変わります。
さらにケースが包むのは画面ではなく本体です。
本体の外寸は、画面の外側にあるベゼルの幅ぶん、対角の数値より大きくなる。
厚みも本体側の設計しだいで、薄型を売りにした機種と、背面にスタンドやバッテリーを持つ機種では別物です。
つまり「15.6インチ対応」は、そのサイズ帯の平均的な本体が入るように内寸を取ったという、メーカー側の設計意図の表明にすぎません。
規格として保証された寸法ではありません。
だから同じ表記のケースを2つ並べても、内寸は一致しないことがあります。
ケースを探す前に、本体側の仕様がどこまで公開されているかを確認しておくと後が楽です。
画面サイズと解像度、接続方式、そして幅・高さ・厚みの3辺。
本体をこれから買う段階なら、選ぶ基準そのものは持ち運べる画面を選ぶときの基準で解説しています。
ご覧ください。
ケースは包み方で4タイプ、守れる範囲と持ち方が変わる
形の違いは見た目の好みではなく、どこまで守れるかの違いです。
角の保護、画面の面圧、持ち運びの姿勢が変わります。
| タイプ | 構造 | 向いている使い方 |
|---|---|---|
| スリーブ(袋型) | 片側から本体を差し込むだけ。留め具はファスナーかマグネット | リュックやPCバッグの中に一緒に入れる。単体で持ち歩かない人 |
| フラップ付きカバー | 背面に貼るか差し込んで固定し、画面側を折り返しのふたで覆う | 机に着いたらすぐ使いたい。取り出しの手間を減らしたい人 |
| スタンド兼用カバー | ふたを折り返し、折り目で角度を作って本体を立てる | 本体にスタンドがない、または角度が足りないと感じている人 |
| ハードケース | EVAなどの成形素材でシェル状に成形し、内側に本体とケーブルを収める | 単体でカバンに放り込む、荷物が多い、移動が多い人 |
スリーブは薄くて軽い反面、外から押されたときの力はほぼそのまま本体に伝わります。
逆にハードケースは面での衝撃を受け止めますが、厚みと重さが増え、カバンの容積も食います。
スタンド兼用カバーは便利ですが、立てられる角度は折り目の位置で決まっていて、無段階には変わりません。
机の高さや目線に対して角度が足りるかどうかは、買う前に商品ページの写真で折り方を確認しておくといいでしょう。
自分のモバイルモニターに合うケースは、外寸3辺と厚みを測れば絞れる
手順は決まっています。
まず本体の幅、高さ、厚みをmmで測る。
メジャーがなければ、メーカーの仕様表に「本体寸法」として載っている数値を使ってください。
このとき、厚みは背面のいちばん出ている部分で測ります。
キックスタンドの蝶番や、ケーブルの差込口まわりの膨らみが、実際の厚みを決めていることがあります。
次にケース側の表記を見ます。
内寸が書いてあるならそれと比べ、幅と高さは本体より数mm大きいものを選ぶ。
ぴったりの内寸だと出し入れで角を擦りますし、逆に1cm以上余ると中で動きます。
厚みは、内側のクッションが潰れる余地があるぶん多少の差を吸収しますが、公表値を超える厚みは無理に押し込まないこと。
内寸ではなく外寸しか書かれていないケースもあります。
その場合は、外寸から素材の厚み(左右で合わせて10mm前後になることが多い)を引いた値が入る限界だと考えて、余裕を見る。
数字が両方とも載っていないなら、対応インチの表記だけで判断せず、レビューで同じ機種名が挙がっているかを探すほうが確実です。
ケーブルやアダプタを一緒に入れたいなら、収納ポケットの有無も条件に加わります。
用途別にどのタイプの本体が向くかは、使い方から絞るタイプ別の考え方で解説しています。
ご覧ください。
同じインチ表記でもケースの寸法がずれるのは、ベゼル幅とスタンドの厚みが違うから
ずれの原因は3つに整理できます。
ベゼルの幅、背面の出っぱり、そしてメーカーごとの寸法表記のルールです。
ベゼルの幅
額縁の細い機種と太い機種では、同じ画面サイズでも本体の幅が十数mm違うことがあります。
狭額縁を売りにした機種向けに内寸を詰めたケースへ、ベゼルの太い機種を入れようとすると入りません。
逆の組み合わせなら入りますが、中で動きます。
背面の出っぱり
本体にスタンドを内蔵する機種、カバーが最初から付属する機種、バッテリーを積む機種では、厚みの前提が変わります。
付属カバーを付けたまま袋に入れたいなら、その厚みも足して考えてください。
メーカーごとの構成の違いは、シリーズ単位で傾向があります。
たとえばシリーズごとの仕様差の見方はASUS製モデルのシリーズ比較で、国内メーカー製の仕様の読み方はVAIO製モデルの仕様と向く人で解説しています。
ご覧ください。
寸法表記のルール
「本体寸法」がスタンドを含む値なのか、本体のみなのかは、メーカーによって書き方が違います。
cm表記で小数点を丸めている場合もあり、385mmと38.5cmが同じ値なのに、比較表では別物のように見えることも。
数値をそのまま横に並べる前に、どこからどこまでを測った値なのかを揃えてください。
ここを揃えずに比べると、実際の見え方とずれます。
寸法が合わなかったときに起きること、そして仕様の確認場所
内寸が小さすぎれば、ファスナーが閉まらない。
無理に閉めると、画面の中央に面で圧がかかります。
液晶は面圧に弱く、押し込んだまま荷物の底に置く使い方は避けたほうがいい。
逆に内寸が大きすぎると、カバンの中で本体がケースの内側を滑り、角が当たり続けます。
緩衝材があっても、動くこと自体は止まりません。
スタンド兼用カバーの場合は、マグネットや面ファスナーの位置がずれると本体が保持されません。
折り返して立てたときに前へ倒れる、机の振動で角度が変わる、といった形で出ます。
ここは本体側の背面に鉄板が入っているかどうかにも左右されるので、機種を明記している製品を選ぶのが無難です。
確認する場所は決まっています。
パッケージなら側面か裏面の仕様欄に、対応サイズと内寸が並んでいることが多い。
通販の商品ページでは、説明画像の中に寸法図が入っている場合と、仕様表のタブに数値だけ書かれている場合があります。
どちらにも内寸が見つからないときは、質問欄やレビューで実測値が出ていないかを探す。
取扱いや同梱内容は店舗や時期で変わるため、店頭で買う場合も表示を現物で確かめてください。
ゲーム機と一緒に持ち出す用途なら、本体だけでなくドックやケーブルの容積も加わります。
接続に必要な条件はSwitch2で使うときの条件と注意点で解説しています。
ご覧ください。
素材で変わるのは、衝撃の受け止め方と手入れの手間
外側に使われる素材は、おおむね4系統です。
PUレザー(合成皮革)は形が保たれやすく、フラップ付きやスタンド兼用に多い。
表面は水を弾きますが、経年で表面が剥がれることがあります。
ポリエステルやナイロンの布地は軽くて扱いやすく、汚れも落としやすい。
ただし芯材が入っていなければ、押されたときの力は本体に届きます。
ネオプレン(ウェットスーツと同じ発泡ゴム系の素材)は、素材そのものに厚みと弾力があり、袋型のスリーブでよく使われます。
伸びるので出し入れがしやすい反面、ぴったりサイズを選ぶと繰り返しの出し入れで口が広がっていく。
EVAなどの成形素材は面での衝撃に強く、単体で持ち歩く前提なら選ぶ意味があります。
そのぶん厚く、重い。
内側は、起毛のライニングが張られているかを見てください。
画面に直接触れる面がざらついた生地だと、砂やほこりを噛んだときに擦れます。
ファスナーの引き手が内側で当たる位置にないかも、写真で確認できる範囲です。
手入れは素材で分かれます。
布地は軽い水拭きから乾拭きまで対応しやすい。
PUレザーは水分を残すと表面が傷みやすいので乾いた布で拭く。
どちらも洗濯機で回す前提の製品ではないため、表示された取扱方法に従ってください。
よくある質問
ノートパソコン用のケースを流用できますか
寸法が合えば入ります。
13.3インチや15.6インチはノートパソコンにも共通するサイズ帯なので、実際に代用している人は少なくありません。
ただしノートPC用は厚みを20mm以上見込んだ設計が多く、薄いモバイルモニターを入れると中で動きます。
仕切りや面ファスナーで押さえられるタイプを選ぶか、緩衝材を足す前提で考えてください。
本体に付属するカバーがあれば、別のケースは不要ですか
付属カバーは背面と画面を覆うものが中心で、角や側面まで包む設計とは限りません。
カバンに直接入れるなら、その上からスリーブに入れる二重の運び方が安心です。
逆に、社内の移動だけで距離が短いなら付属カバーだけで済むこともある。
持ち歩く距離と、カバンの中に硬いものが同居するかどうかで決めるのが現実的です。
スタンド兼用カバーだけで、机の上に安定して置けますか
折り目で作った三角形が支えになる構造なので、机が平らで、画面を強く触らない使い方なら立ちます。
一方でタッチ操作をする、角度を細かく変えたい、モニターアームに載せたい、といった使い方には向きません。
VESAのネジ穴を使う運用に切り替えるなら、そもそもカバーではなくアーム側で高さと角度を決めることになります。
まとめ
ケースの「◯◯インチ対応」は画面の対角から来た目安で、実際に入るかどうかを決めるのは本体の幅・高さ・厚みの3辺です。
ベゼルの幅と背面の出っぱりで同じインチでも外寸は変わるため、数字を揃えてから比べる。
守りたい範囲が広いほど厚く重くなるという関係も、タイプ選びではそのまま効いてきます。
まずは手元のモバイルモニターの3辺をmmで測るか、仕様表の本体寸法を書き出すところから始めてみてください。
その数値を持って商品ページの内寸と見比べれば、選べるケースはかなり絞れます。
